新商品を出した、補助金の採択が決まった、資本業務提携が決まった——こういう「社外に発表すべきこと」が起きるたびに、広報担当のいない中小企業では一人DX担当者がなぜか広報文の下書きまで引き受け、白紙から書き始めては社長に何度も差し戻される。そんな構図はめずらしくありません。
JasperのAI機能「Press Release Agent」は、この「白紙から書く」工程を「型に事実を埋める」工程へ変える機能です。以下、Jasper公式サイト(Press Release AI Agent、Pricing、Languages)の内容を、実務での使いどころに引き直して紹介します。
1. 何をしてくれる機能か

- 発表したい出来事の核となる詳細(誰が・何を・いつ・なぜ)を入力すると、見出し・サブヘッド・デートライン・リード文・本文・引用・企業定型文(ボイラープレート)・メディア連絡先を揃えた、ニュースルーム形式のプレスリリース構成を自動生成してくれます(Press Release AI Agent)
- 事前に設定したBrand Voice(ブランドボイス)・スタイルガイドに基づき、文章のトーン・用語を統一します。フォーマルからカジュアルまで、トーンの調整も可能です
- SaaS・B2B・EC・ヘルスケアなど、業種ごとの発表内容にも対応する設計とされています
「文章を書いてくれる」だけでなく、「プレスリリースというフォーマット自体の抜け漏れをなくす」点が、広報経験のない担当者にとっての実務的な価値といえるでしょう。
2. 使い方
事前にJasperのBrand Voice / Style Guide(自社の言葉遣い・トーンの設定)を作成しておき、Press Release Agentに発表したい事実の要点を入力すると、上記フォーマットに沿ったドラフトが生成されます。生成後は自社の実際の事実関係(日付・数値・引用者名など)と齟齬がないか、人の目で必ず確認してください。

3. 対応言語(2026-07-07時点)
Jasper公式の言語ページによると、Jasperは80以上の言語での読み書きに対応しており、入力言語・出力言語のいずれのリストにもJapanese(日本語)が明記されています(Jasper Languages)。ただし、Press Release Agent個別ページには対応言語についての明示的な記載がありません。日本語での生成品質(自然さ・業界用語の精度)については、個別に検証することを前提に扱ってください。
4. 利用できるプランと料金(2026-07-07時点・米ドル建て)
| プラン | 月額(年払い時) | 月額(月払い時) | 備考 |
|---|---|---|---|
| Pro | $59/席 | $69/席 | Canvas・ブランドボイス2種・ナレッジ資産5個・オーディエンス3つ |
| Business | 個別見積もり | 個別見積もり | Pro全機能+複雑ワークフロー向けエージェント・カスタムAIエージェントビルダー・API・SSO等 |
(Jasper Pricingより。7日間の無料トライアルはクレジットカード登録が必須で、8日目から自動的に課金が始まります)
注意点: 料金ページに日本円表示はなく、米ドル建てのみです。正確な円換算額はカード明細でご確認ください。
5. 一人DX担当の業務でどう変わるか
- ゼロから書く工程がなくなる: 「何をどの順番で書けばいいか分からない」という広報未経験者の最大の詰まりが、フォーマットに沿って事実を埋めていく作業へ置き換わります
- 社長からの差し戻し回数が減る可能性: 見出し・リード文・引用・定型文という型が最初から出来ているため、「まず構成から違う」という根本的な差し戻しが起きにくくなるでしょう
- ブランドボイスの一貫性: 毎回言葉遣いがバラバラになりがちな社外発信を、事前設定したトーンに統一できます
- 注意点(正直に): ブランドボイス・スタイルガイドの初期設定にはそれなりの工数がかかります。また日本語出力の自然さ・業界用語の的確さについては、英語圏中心の設計であるこのツールの性質上、公式ページ上で明示的な保証はなく、公開前に人の目で文章を整える工程は必ず残しておく必要があります。「代筆」ではなく「初稿の型を作る道具」として使うのが実務上の勘所です
6. 次の一手
「うちの発表内容に、この型はどこまで使えるか」「ブランドボイスの初期設定を何から始めるべきか」——広報の経験がない中で一人でここまで判断しきるのは、それなりに荷が重い工程です。
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